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私的生活日記Ⅱ

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心が動くこと

本当に本当にお久しぶりのブログ。
もうブログを書くことはないんじゃないかと思っていたけれど…
やっぱり書くことがあると開きたくなるものですね。

日々の(主に会社)の愚痴や細かい出来事など、
そしていつも定期的に通っているお店のことなどいろいろ書くべきことはあったはずなのに、
気持ちが沸き立つようなことがなかったからでしょう。

昨日。
久しぶりにキラキラした日でした。

東京にいる大学時代からの連れが実家の用事でこっちに戻ってくるから、
日曜夜に晩御飯でも食べないかというお誘いがあったのが10日ほど前の金曜日。
いつものお気に入りの和食屋さんでご機嫌に美味しいものを食べ、美味しいお酒を呑んでいるときだったので、
そのLINEが一瞬「夢?」と思ったくらい。
そのくらい、会う機会がない連れ。

大学の入学式の日、同じ予備校だったサイトウ君の紹介で知り合ったS。
同じ大学に入学したというのに、それまで歩んできた道は全く違っていた。
同じ大学同じ学部同じ苗字同じ英語のクラスなのに、ヤツはものすごい進学校の特進クラスだったため、D大法学部は不本意な浪人結果(こんな日本語ないけど)らしく、仮面浪人をしていた。
だから大学時代も会ったのは数えるほど。
でも会った回数じゃない。
なにか心や精神の底の底でつながっているような、そんな存在。

入学式の日は無愛想極まりなかったのに、二回目に学内で会ったときは、大学の勝手がわからず子供のようにいろいろ聞いてきた。
そして三回目に会ったとき、それほど話したわけでもないのに

「俺はお前のこと、わかるから」

私のなにを?
そう、でも本当にわかっていたのだった。
自己紹介、世間話を大きく飛び越えて、私の19年を。19年間になにを考えて生きてきたのかも。

日曜日は私も遠方から戻ってくることになっていたので、
マメじゃないLINEのやり取りで、タイミングが合うかどうかわからない状態だったけど、結局西梅田で待ち合わせることに。
京都から意外と早いJRで、私のほうが遅れて着くことになる。

地下鉄を降り、階段をあがったらいるはず。そう、いるはずだ。
アレ…かな?うんアレだ!

ジーンズに黒いTシャツ、深い紺色のジャケット。
コンサバ好きの私の期待をいつも裏切らない、さりげないおしゃれ。

「おぉ!久しぶりやなー!!お前全然変わってへんやん!!」

そういうSは少し肌が老けたかな。
同じ年だから私もそうだ。
そして髪のツヤもなくなったみたい。私もだけど。

晩御飯を一緒に食べようって言っていたのに、お腹いっぱいだからというのでスタバに入る。
しかしスタバは落ち着いて話せないと今度はホテルのラウンジへ移動。

なにを話すというわけでもない。
ときどき昔の話。
あのときあぁだった、あのときってこうだったよね。
もしあのときそうしていたら。

「うわー、俺ってめっちゃイケてたんやー!そんなことあったよなぁ!」

「うん、覚えてる覚えてる。そうやんなぁ、あのときそうやったよなぁ」

そんなことを言いながら、そこにまた新たな昔のエピソードを話すので、
あぁ、本当に覚えてるんだ、となんだか嬉しい。

「なんやねーん、お前。今日は『更年期やからお互いもうあかんよなぁ』って話をしようと思ててんぞー。お前老けてへんやんけー。」

いやいや、老けてますって。
勝手にアンタが脳内老化させてただけでしょ。

「お前、若いわー。幸せやねんでー。」

そうそう、こんなしゃべり方。
文字にしてみるとガラの悪いオニーサンみたいだけど、京都特有のやわらかさと見た目も相まって全然下品じゃないの。
育ちの良さと、どこか汚れ切ってしまえない良心や恥の概念みたいなものがいっぱいありすぎて、会社をやっていくにはナイーブすぎるんじゃないかと思う。
そしてただの連れなのに、いっぱい褒めてくれて嬉しがらせてくれる。そんな優しさのあるS。

2時間半めいっぱいしゃべって、最終の新幹線の予約をしながら御堂筋線の梅田に向かう。
ホームでさよならしたら、すぐにLINEがきて、

「しまった 写真撮れば良かった(笑) またね」

そうだ、私もそう思っていたのに!
すごーく残念な気持ちになる。
けれど、また会えばいい。

よね?

ずっとこの友情が続きますように。

# by konejal8221 | 2021-11-01 15:28

和の香りがあるフランス料理

ずーっと昔。30年くらい前のこと。
フランス料理なんだけど日本酒と合わせるお店というのが新阪急ホテルの近所にあって、一度だけ行ったことがあります。
その頃は日本酒なんてほとんど飲めなかったし、そこのお料理について特に何も思わなかったので二度目はなかったのですが、当時は少し和のテイストを加えているお料理だったように記憶しています。

日本人だから和の食材、和の調味料を用いたフランス料理を作るのは当たり前の流れだと思うしそれが悪いとは思わないんだけど、クラシックなフランス料理が大好きなワタクシとしては、あえてそういうお店に行かずともよいというのが従来の考えで、今でも基本的にその考えは変わっていない。

でも2月に初めて連れて行っていただいたお店は和を取り入れたではなくて、「和」そのものの品を加えつつ、でもしっかりとクラシックなフランス料理のベースを崩さないというそのお料理に、ズバリ好みのお店というわけではないけれど、この人の他のお料理も食べてみたい、何度も来てみたいと思いました。

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まずは前菜三種。
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ローストビーフ。とてもあっさりしていてタタキのような仕上がり。

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鮑と湯葉。

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カンパチの湯引きとトマト、上にはキャビア。

どのお料理もさっぱりしていて、でも味がぼやけることなく美味しい。

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甘鯛のうろこ焼きと牡蠣。
これもお出汁をきかせたあんかけのようなソースで美味しい。
焼き加減もすごく良くて、うろこもパリパリと小気味よい食感。

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バゲットはパンデュースだそう。
添えてあるのはひまわり油にドライトマトを入れたシェフオリジナルのもの。

これは家でもやってみたいなー。

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ブイヤベース風のお料理。

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濃厚なスープ・ド・ポワソンにまず伊勢海老の味噌を入れます。

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伊勢海老の身や貝柱、イトヨリ(だったかな?)などを入れて、好みの火の入れ加減でいただきます。

これがねー、アツアツは保たれるし美味しいですっごく気に入りました!
また食べたい!と思いました。

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お肉料理は仔羊。

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仔羊の香りがしっかり出たソースをかけて。
焼き加減は個人的にはもう少し手前のほうが好みですが、ソースの味も骨回りの香ばしさもちゃんとフランス料理。

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〆は出汁茶漬け。
蟹の身、しらす、カンパチに上品で美味しいお出汁をかけて。
あー、これももっと食べたい。

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デザートは紅茶のアイスクリーム、フルーツのジュレがけ、ムース系のケーキ。

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キャラメルムースやティラミスっぽいケーキ。
もう少ししっかり濃厚なほうが好きだけど、食後にはこのくらいの軽さのほうが好まれるかもしれないですね。

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この日のワインはルイ・ジャドのクロ・ド・ヴージョ。2011年。
A-P-Cでよくこのワインを見たけれど、飲んだのは初めてではないかしら。
さすがに!高いだけあって美味しかったー☆☆☆
やっぱり値段と味は比例すると思う。その線がどういう形であるかは別として(笑)

次もブルゴーニュの赤。

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デザートを食べたというのに、アテを作ってくださいました!
じゃがいもとタコを入れた出汁巻きと仔羊のソースをかけたブロッコリ。
ブロッコリの茹で加減がすっごく好み!

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ベーコンとチーズをのせたバゲット。
こんなのが出てきちゃったら、飲めないワタクシでもワインが進んでしまうわ。

結局この日はハーフ以上飲んでしまったのでは…帰ってからしんどかったです(笑)
飲めないワタクシには。

連れて行ってくださった方とシェフが仲が良いということもあるかもしれませんが、居心地もよくてまた来たいなと思いました。
しっかりしたベースのあるお料理もそうですが、随所にこだわりが感じられるシェフの人柄にも興味が湧きました。

また来よう(^-^)

…「また」ではなく「すぐ」に行ってしまったワタクシでございます(笑)

# by konejal8221 | 2021-03-23 14:18 | 外食

巻き込みがないステンレス皿

この週末は二本の映画を観ました。
ひとつは「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」。
「SHERLOCK」のベネディクト・カンバーバッチ主演で、第二次世界大戦時のドイツ軍の暗号解読に挑んだ数学者のお話。
変わり者の役柄という点では、「SHERLOCK」に慣れ過ぎていて、最初はその延長のように見ていたけれど、あとになるにつれ、アラン・チューリングを演じるベネディクト・カンバーバッチの演技の素晴らしさ(ともわざわざ思わせないほどの自然さ)に、まるでアラン・チューリングその人でと思って見ている自分がいました。

もうひとつは「ハクソーリッジ」。
これも第二次世界大戦時、沖縄戦で活躍した、武器を持たない衛生兵のお話。
主役のアンドリュー・ガーフィールドが関根勤(もしくはオリジナル・ラブの田島貴男)に見えるという点を除けば、ヴィンス・ヴォーンやサム・ワーシントン、ヒューゴー・ウィーヴィングなどちょっと個性的な出演者に加え、ワタクシがひそかに好きなリチャード・ロクスバーグが出ているところもポイント高い。
監督はメル・ギブソンで、その点がこの映画の描き方にどう影響しているのかという点をずっと頭のどこかで考えながら観ていたけれど、無理のない映画というか、素直に観られる良作ではないかなと思いました。

そうそう、数週間前に購入した調理道具をご紹介。
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料理研究家の有元葉子さんが新潟県燕市のメーカーと共同で開発したシリーズ、「ラ・バーゼ」
今まで道具屋筋で購入した普通のパイ皿を使用していたのですが、縁の巻き込みに水が溜まって、食洗器の乾燥でもなかなか乾かずそれが嫌で。
このシリーズは巻き込みがないためすぐに乾いて清潔。ストレスなし。
ずっと気になっていたのですが、先に一枚だけ大丸で購入してみました。

巻き込みがないステンレス皿_c0355099_15505992.jpg
野田琺瑯の持ち手つきストッカーSサイズ。
これで約1ℓ入ります。長方形のものや同じ丸型のLサイズと迷ったのですが、容量よりも使いやすさを優先してこれに。
我が家はお出汁や多めに作った鍋のスープや煮込みなどを保存するのにiwakiのガラス容器を使うことが多いのですが、このサイズでしかも持ち手つきというのがいいなと思って。

持ち手があること、金属であるがゆえの冷えやすさなど、予想通りの良さでとても気に入っています。

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丸いステンレス皿がとても良かったので、深いバット、それにセットするざる、蓋にもなる浅いバット、そして同じサイズのステンレスのお皿も追加で購入。
深いバットは、ちょっとのことですが今まで使っていたバットより深くて、ステンレス自体の厚みもあるため安定しておりどっしり。
使うときに変に動かないって結構大事です。
そしてなによりもやっぱり巻き込みがないことがストレスから解放してくれます!

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普通に売っているステンレスのバットやお皿からすると3倍近いお値段です。

が、一度買えばずーっと使えるという点ではワタクシより長生きするんじゃないかと思う調理用具。
これを使うことで気分良く、効率良くお料理ができるのであれば高くはないお買い物ですよね。

それに外食のことを考えたらなんでも買えますわよ(笑)

# by konejal8221 | 2021-03-22 16:14

お気に入りの和食屋さん(62) 令和三年3月2回目

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# by konejal8221 | 2021-03-19 14:43 | 外食

お一人様スペイン料理

大変ご無沙汰しておりますが、もう春がやってきましたね。
今週、会社からの焼肉ランチに行くべく大阪城公園のそばを車で通ったら、入り口は桜が満開。
自宅近所の小学校の桜の蕾はまだ緑色ですが、今年は桜も早く咲きそうですね。

ワタクシは良くも悪くも変わらない生活を送っておりますが、毎年2月が一年で一番体調が良くない時期。
昨年くらいから1月もイマイチになってしまい、3月の半ばを過ぎた今頃もスッキリしない状態が続いています。

まぁね、これを更年期障害というのでしょうけれど。

目新しいことはなにもないのですが、2月に新しいお店に連れて行っていただき、
ズバリ好みというわけではないのですが、どこか芯のあるそのお料理が割と好きなので、近日中に記録できればと思っております。

今日はリハビリ程度に、先週一人で行ったスペイン料理の記録をサラッと。

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まずはミックスサラダ。
なぜかこれが食べたかったの。
なんの特徴もないサラダですが、サラッと軽く食べられる、でも葉物ばっかりでないサラダというのは前菜がわりに良いものです。

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ピキージョピーマンに塩鱈のペーストを詰めたもの。
カスエラに入れアツアツで供されるこのお料理。
ビスカイヤソースが美味しすぎて、あっという間に平らげてしまいます。

魚料理と迷った末、シェフオススメの春野菜の煮込み。
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えんどう、いんげん、アスパラ、さやえんどう、アーティチョーク、カリフラワーなどが入った軽い煮込み。
お出汁は生ハムの細かくなったところ。

作ってあるものを温めて出すのかと思いきや、いちから作ってくれたこの春野菜の煮込み。
優しい味とはよく言いますが、野菜の旨みが合わさった上品な旨みもありながら、それぞれの野菜の風味も感じられる。
今作ったばかりだから香りがちゃんとあるんですよね。

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乳呑み仔羊のロースト。
これは解体する前のローストしたての状態。

一旦これを下げて…

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食べやすくカットしたもの。
といってもバラ肉のところだったので、骨一本一本からお肉をはずすのは結構めんどうだったけど(笑)

もうちょっと身も欲しかったなー、というのが正直なところ。
でも確かに骨のところのお肉は美味しいし、パリッと焼けた脂と皮のところの美味しさはすごかった!

こういうお料理は部位によってお肉の量や美味しさがそれぞれ異なるので、やっぱり丸ごとくらい食べる勢いじゃないといろんなところが食べられないものね(^-^;)

生から焼くのではなく、一旦途中まで蒸し煮のような状態にして冷やしたものを切り分け、オーブンで30分くらい焼くんだそうです。
煮汁(蒸し汁)がソースがわりになるのですが、それが下に敷いたじゃがいもに沁み込んで美味しい!

あー、もっと食べたかった。
アラカルト¥4500をそのまま注文したらよかったなー。
(これは約1人前くらいにしてもらって¥2800でした)。

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口の中をスッキリさせるためでしょうか、新玉ねぎと葉野菜のサラダがついているのです。
こういうのって嬉しい。

デザートは作り立てのゴシュアがあるというのでそれに。
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キャラメリゼしたてのゴシュア。
あぁー、これ丸ごと食べたい!

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生クリーム、カスタード+生クリーム、スポンジ、シロップを層に重ね、上はコテでキャラメリゼ。
バーナーで焼いたのとはひと味もふた味も違うものですね、やっぱり。

ワタクシの好みとしては、生クリームではなくカスタードオンリー、もしくはカスタードとディプロマットで層になっていたらもっと好みだろうなぁと思うので、それはお家でチャレンジしてみましょう。

仔羊のこと、ゴシュアのこと、さらにはヨーロッパのサービスについてなど、シェフといろんなお話ができて楽しかったー!
それに途中から、お隣にいらしたお一人様の方ともお話していたので、あっという間の3時間半でした。

しかしなんで一人で?
しかも土曜日の夜に。

いやー、これは話せば長い物語なのですよ。
でもね、ひと言でいえば「どーでもいいヒトと食事をするより一人のほうがよほど楽しい」ということなのです。

基本的に一人じゃないからお一人様が気にならないということもあるのでしょうけれど、
モノの味もわからない、会話のレベルが到底合わないヒトと二人で食事をするというのは苦痛以外なにものでもない。
気の乗らない話に相槌を打つより、一人で美味しいものを食べて勝手に納得して頷くほうがよほどいいと思うの。

昔からの連れのように、歴史があって好みがわかっていて、それぞれの領域に踏み込まず、人間的に信頼していて、マナーもわかっていて、なによりワタクシという人間をわかっていて尊重してくれる、そういう存在、関係があることに慣らされていると、あえて結ばなくていい人間関係というのがあるのだなーと思います。

相手がなにを目的としているのか。
そういうことを考えずに済む人間関係というのは、人生でそんなにいくつもないもの。

自分ひとりの時間を大切しようと思った土曜日の夜でした。

# by konejal8221 | 2021-03-18 16:00 | 外食